“あかまる牛肉店が綴る、お肉にまつわるはなし”

開発秘話トロピカルドラゴンカレー(鳥取和牛ドラゴンカレー)

お肉のはなし

あかまる牛肉店オリジナルレトルトカレーの第2弾は「トロピカルドラゴンカレー(現在の名称は鳥取和牛ドラゴンカレー)」です。

鳥取の地域に誇れるカレーを!

そもそも、あかまる牛肉店のレトルトカレーは、ご当地カレーを意識しました。
鳥取県の倉吉市に店を始めた弊社が、創業から約2年後に2店舗目を出したのが湯梨浜町でした。

あかまる牛肉店ハワイ店

旧・羽合町(ハワイちょう)現湯梨浜町(ゆりはまちょう)にある、あかまる牛肉店ハワイ店

早く地域に馴染み、地域の人に愛される店にしたいと考えて開発したのが、

レトルトカレー第1弾「鳥取ハワイ牛ホルモンカレー」です。

鳥取ハワイホルモンカレーあかまる牛肉店

鳥取ハワイホルモンカレー

湯梨浜町は「鳥取のハワイ」として知られた羽合町(はわいちょう)が町村合併で、旧東郷町、旧泊村と合併してできた町です。<合併前の地図はこちら>

そのハワイに店を構えたために、最初のレトルトカレーは「鳥取ハワイ」と名付けています。

パッケージは南国をイメージさせるイラスト調で、パイナップル果汁を使い(こちらはハワイでなく沖縄県産・・・)、ホルモンの脂の美味しさをパイナップル果汁の酸味でサッパリと食べさせる味に仕上げています。
こう言うとおこがましいですが、“地域に溶け込む店にしたい”という想いから、徐々に“地域を代表する特産品=カレーを生み出したい!”と思うようになり、このカレーを持って“他の地域に鳥取のハワイをPRしたい!”と、だんだんと考えるようになりました。

なぜ「ドラゴン」カレーになったのか?

手前味噌ながら、第1弾のカレーはとても美味しいものができました。

これに味を占めて、第2弾を作りたいと思うようになりました。
湯梨浜町は3つの町が合併してできた町です。そのうちの旧東郷町は、実はドラゴンにゆかりのある土地なんです。

旧東郷町といえば、二十世紀梨の一大産地です。

昭和中期に最盛期だった梨の生産は、多大な手間を要することもあって後継者不足に見舞われ、今ではずいぶんと農家数も出荷量も減ってしまいましたが、高品質な二十世紀梨や新品種の新甘泉(しんかんせん)などは今も人気が衰えることなく愛されています。

そんな旧東郷町では、毎年夏にドラゴンカヌー大会が開かれています。(日本カヌー連盟公式HP)

龍のモチーフがあしらわれたカヌーを10人の漕ぎ手が漕いでスピードを競い合う競技です。

また鳥取県と交流のある中国河北省から移築された「燕趙園」という庭園があり、そのとなりには龍鳳閣という温泉保養施設があります。

ウオータースライダーや温水プール、露天風呂があり、地域の人たちが通う銭湯のような役割です。

中国との交流の一環で、地域の小学生は「龍おどり」を学び、夏の初めに開かれるお祭りで披露していたりします。いわば、いたるところで『龍=ドラゴン』に親しんできたのです。

ドラゴンカレーのドラゴンとは、当地の象徴からいただいた名前なのです。
この名前を冠し、肉屋として、鳥取和牛の専門店として、どういうカレーを作ろうかと思案しました。

世の中のレトルトカレーは、「○○和牛!」と謳った高級なものがあったりしますが、小さな肉がころころ少量入ったものがほとんどだと感じていました。

入っている肉の量は30gからせいぜい50gまでかと思います。これはもちろん、原価の高い和牛を使いながら価格はレトルトカレーの平均値500円~800円くらいに収めるため、当然使用できる肉の量が限られてしまうためです。

肉屋が食べたいカレーを作った

我々は売れなくてもいい!(笑)自分たちが食べたいカレーを作ろう、そう決心しました。

テーマは「エアーズロックをスプーンで崩しながら味わう、夢のようなカレー」です。

ブロック肉を崩しながら、しっかりと肉を食べた満足感が得られるカレーです。和牛を謳っていながら、

どこに肉が入っているのだろうと探さなくても、

まず肉が目に飛び込んできて「おっ!!」と歓喜が湧いてくるカレーです!!!

トロピカルドラゴンカレー

これを作ってみたところ・・・、もちろん美味しく仕上がったのですが、仕込み(肉のカット)が想像以上に大変でした。カレーに入れる肉の量は150gです。これより大きくても小さくてもいけません。

鳥取和牛の部位の中でも、使用するのは煮込みに最適なスネやネックです。肉の中には細かな筋が走っていますが、この筋は煮込んでいくとゼラチン質に変わって食べたときにパサパサした食感でなく瑞々しい口当たりになります。

鳥取和牛のブロック肉は、小さいもので2㎏、大きいもので7㎏程度です。ここから脂を取り除いて、分厚い筋を取り除いて、整形をしながら150gのブロックを作っていくのは非常に手間がかかります。

職人の腕でも、1頭1頭個体差の大きい牛から、150gという決まったサイズを切り出していくのは並大抵ではありません。

しかし、この非常に面倒とも言える作業をやるからこそ、ぜったいに他社が真似できない、真似したくない(笑)商品が出来上がるのだと思います。
せっかくドラゴンという名前を付けているのだからと、今回はパイナップル果汁でなくドラゴンフルーツ果汁(これも沖縄県産です)を使用しました。

これにより、黒ゴマのような粒(ドラゴンフルーツの種)が浮かび、ほんのりと甘さのある、でもしっかりスパイスも感じられるカレーに仕上がりました。
パッケージは、肉がブロック状なのでサイコロのような立方体に。

こ~んな形の肉がドーーンと入っていますよ!と表示させていただきました。

デザインはあくまで親しみやすく、イラスト調に。価格は・・・というと、これは親しみの湧かない(笑)1箱1500円(税別)です。でも、それでもこの価格は頑張らせていただいています。原価の高騰により、1度値上げをさせていただいてこの価格としましたが、これでもまだまだ原価をかなりかけていて厳しい価格です。が、肉の量を減らすこともなく、この規格で今後もできればと思っています。

この価格のせいか、また中身が見えないせいか、はじめは全く売れない商品でしたが、応援してくださる方があり、また「食べたら虜になってしまった」と家族や知り合いに贈り物をされる方もあり、今は月間200個ほどが売れています。

特に、浅草でご当地レトルトカレーの専門店「カレーランド」を運営されている猪俣さんには随分とお世話になっています。<カレーランドさんサイト>

数百種類のカレーを店内に並べつつ、それでも足りないと、外にはカレーの自販機まで置いてしまった稀有なお店です。

ここの猪俣さんは、弊社のドラゴンカレーを大変気に入ってくださり、著名人にどんどんと紹介してくださいました。弊社のネット販売はもちろん、浅草の店舗でもたくさん売ってくださっています。

2月12日は『レトルトカレーの日』

本日2月12日は『レトルトカレーの日』だそうです。大阪府大阪市中央区に本社を置く大塚食品株式会社が制定しました。大塚食品といえば「ボンカレー」。

1968年(昭和43年)の2月12日に日本初のレトルト食品「ボンカレー」を発売し、それを記念して制定されたのが「ボンカレーの日」と「レトルトカレーの日」で、この2つの記念日は一般社団法人・日本記念日協会が認定・登録したとのことです。

弊社の自慢の品であるドラゴンカレーも、その大きな目的「湯梨浜町を代表するカレーが日本中にバンバン売れて、湯梨浜町が全国に知られる町に!」という想いが達成される日を夢見て・・・丁寧なものづくりをこれからも続けてまいります!

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